函館から海岸線278号を北へ向かって車で走る事1時間弱―小さな港町がいくつも点在する中に“南茅部”という漁港がある。森田芳光監督作品『海猫』の主人公、薫が函館から邦一のもとに嫁いできた昆布漁が盛んな町である。南茅部産の昆布は味が濃厚で、良い出汁が取れると北海道の料理屋では利尻昆布よりも重宝がられている処もあるとか。この土地での昆布漁は夫婦で一隻の船に乗り、妻が舟を固定させ、夫がマッカと呼ばれる昆布を掻き揚げる棒を操る漁法を採っている。映画の中でも一斉に何十隻もの舟が漁場に向かい夫婦で漁をする…人間本来の生きる姿を垣間見たような気がする。

 映画のロケは、いくつかの場所をつなぎ合わせてひとつの場所であるかのような映像的マジックによって構成されている事が多いが、『海猫』は全てのロケ撮影を“南茅部”で行った。しかも主人公が嫁いできてから四季折々の自然を映し出すなど森田芳光は、この場所にこだわり人間ドラマと自然を見事に融合させた奥深い作品を作り上げたのだった。南茅部一の漁師であり主人公の夫役を演じた佐藤浩市は撮影開始数日前から南茅部に入り、地元の漁師に舟の扱い方や道具の使い方を教えてもらい、クランクインまでには本物の漁師と見間違える程に至ったという。

 特に映画の中でも重要な役割を担っているのが臼尻漁港の突端に立つ小さな赤灯台。今は大きい灯台は姿を消してしまったが、この場所で主人公の薫は子供を抱きながら遠く―港の外を見ていた。


 南茅部町は、平成16年12月1日をもって、函館市と合併。この地域は、西暦1677年の開基以来300年有余年を超える歴史を通じ、古くから良質の天然真こんぶの生産地として、更には北海道大謀網(現在の定置網)漁業の発祥の地となり、昭和40年代には日本最初のこんぶ養殖に成功するなど、常に「豊かな海の恵みとともに」先人の開拓者精神により、道内屈指の漁業基地として発展を続けている。

 南茅部の前浜で獲れる昆布は身が厚く、その切り口が白いことから「白口浜真昆布」という名がついた。上品な味わいと澄んだダシ汁が豊富に取れ、高級加工品にも使われている他、古くから松前藩が朝廷や将軍家に奉納しており「献上昆布」として重宝がられている。寛政の頃、幕史・村上島之允が著した「蝦夷嶋奇観」でも「御上り昆布、一に日く天下昆布廳に奉る。これ昆布の絶品とす」と記されているほど。(南茅部オフィシャルサイトより抜粋)

函館市 南茅部支所
北海道函館市川汲町1520番地
電話 0138-25-5111
南茅部オフィシャルサイト


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DSTD-2416 片面2層 主音声:ドルビーデジタル(5.1ch) [16:9 | LB]
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